中国製のおもちゃ(?)の旋盤 Xendoll W10003


The Cool Tool GmbH(オーストリア)のミニミニ工作機械キット「UNIMAT-1(Classic)」に非常によく似たブロック式工作機械組み立てキットです。
メーカー(佛山市順徳区先導智能機器有限公司Shunde Shine Intelligent Machine Co., Ltd.)のWebサイトがあります。教材用らしく、6in1(Classic Kit)やCNC付、長ベッドなどいろいろなバリエーションがあるようです。ブランド名のXendollは「先導」の中国語読みのもじりでしょうか(2009/02/07若干修正と補足)
撮影思いついたタイミングの関係で背景がバラバラです。


その名はずばり「MINISENNBANN」

説明書は組み立て方中心の非常に簡単なものがついています。削り方はあんまり書いてなかったりします。


こんな感じ

全体…左の方はベルトを覆うカバーがあるのですが、外しています。てっぺんに乗ってる基板については、後述します。

スクロールチャック

チャックは亜鉛合金製の3爪スクロールチャック。 ぎざぎざのある部分とつや消しの部分は分かれていて、それぞれの側面の穴に棒を差し込み、どちらか一方を回すと爪が開閉するタイプです。 目一杯まで開けば爪が抜け、向きを変えて差し込めば40mmくらいまでつかめます。が、このままでは爪が本体に干渉して無理で、主軸台とベッドの間にオプションの中間プレートをはさむ必要があります。

また、ものがものなのであんまり精度はよくありません。(細いものつかむと傾いてしまう)
しかし軸の方はしっかりしていて、チャックとの結合にM12*P1.0くらいのネジで、中心には径8mmの穴が通っているので、合うタップがあれば簡単な アタッチメントは作れそうです。(「フルセット」があるようですが…「パチMAT-1」と言った所でしょうか)
また、 モーターからの伝動には歯付ベルトが使われていて、ベルトの張りはモーターブラケットに刺さったタッピンネジ(!!)を回して調整するようなっています。

刃物台と周辺

刃物台は大型のICソケットとよく似た風合いの黒い(多分ガラス短繊維入り)プラスチック。そのままでは剛性が足りないので、刃の下に付属の補強材(黄色い四角いプレート) を取り付けてやります。
また、送りねじはそこらにあるような三角ネジで、青いプラスチック製つまみの根元で台に固定してあるだけなので、送りすぎるとすぐ壊れてしまいます。
プラスチック部分の止めネジにかんしては板ナットを入れてあるので結構丈夫です。

付属のバイト 手を加えたバイト

刃は3mm角のハイス鋼でできた単純な片刃のもので、倒せば右にも左にも使えます。
下のは真鍮を削り易いように手を加えたので右用になっています。 また、反対側はアルミを削るように適当に削っておきました。もとの刃で無理にアルミを削ろうとすると機械が壊れます。と言うか軽く試したのですが引っかかって削れませんでした.

センター

芯押し(センター)は小さいながら回転できるようになっています。

スピコン

で、適当に作って適当にくっつけたスピードコントローラー。
ロジックIC使った矩形波発振回路内で、発振周期を決めている抵抗のところを、ダイオードと可変抵抗の組み合わせに置き換え、1周期の間の通電時間の割合を変更できるようにした簡易式のPWM回路(トラ技1995年9月号に載っていたもの)です。ただ回路くっつけたなので、 この旋盤のモーターだと、左端から数十度まではボリュームまわしても回転はせずにビービーうなるだけです。 奥の黒い点が2つ並んだ銀色のははんだ面につけたFETの放熱用です。

回転数は無負荷毎分4000 2000回転位していそうですが、作業によってはかなり回転が落ちます。
電源の電圧変動もいくらかあるようです。

部品類

最後に細かい付属品。六角棒レンチと刃の高さ調整用の0.3,0.4mm厚の薄板、替えのプリー(丸いの)、心出し定規(矢印みたいなの)
と写真にでてませんがチャック回し(3mm径の棒2本)

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