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ギアボックスの作り方


市販の模型用のやつでは少し大きすぎたりして、丁度いいものがなかったりすると、ギアボックスを自作することになりますが、なかなか勇気が要るとおもいます。
しかし、やってみると意外と簡単だったりします。
ちょっと幼稚なやり方ですが、こんな感じで製作しました。
ポイントは2つの軸の間隔をある程度正確に取ることです。


今回はいきなり製作したので図面もありません。しかしギア自体はあるので…

まず適当なサイズに切った板を、2枚一組で必要数用意しておきます。アルミの板が柔らかい割にしっかりしていて、一番作りやすいと思います。

部品置いてみる

 板の上に歯車やスペーサーを置き、ある程度の配置を決めたら、最初の歯車の軸が通る位置を決めてポンチなり千枚通しで印をつけてやります。図には描いていませんが、ねじを通す場所もここであらかた決めておきます。

最初の位置にポンチを打つ


2つ目以降のギアについて、ギア軸の間隔(d)は、ギアの仕様に必ず載っている「モジュール」の値(m )[ミリメートル]にギアの歯数の合計(T )を掛けて2で割ったもの(m*T/2 )になります。模型工作用ギアのモジュールは大概0.5なので、歯数10 と歯数30 のギアの場合は、軸の間隔は0.5*(10+30)/2=10 [ミリメートル]となります。

2つ目以降

 次に、向きを決めて直定規で距離を取り、針で軽く印をつけ、定規を除けてから印の上にポンチを打ちます。広過ぎると「遊び」が大きくなってしまうし、狭過ぎると回らない ので、くれぐれも注意してください。
 註) あらかじめ決めた方向に直線を描き、計算した間隔に開いたコンパスで円を描いて、交点にポンチを打つと、更に正確です。卦書き用のコンパスのような、両端が硬い針になった物を用います。

印

 以上を必要回数繰り返して、それぞれの穴あけ位置に印をつけていきます。ねじ穴の位置に印をつけるのも忘れずに。

 そして、別の板を重ね、板同士がずれないよう固定した後、ドリルで穴を開けていきます。板を重ねた全体の厚さが2mm位なら普通のドリルでも大丈夫ですが、それ以上の場合はガイドを使うなりして慎重に垂直に穴をあける必要があります。エアソフトガンで有名な東京マルイの電動工具キットの「ボール盤」辺りが使えそうです。

 穴の大きさですが、軸受を特別に作らない場合は、軸の太さよりわずかに大きい刃(2mm軸は2.1mm、3mm軸なら3.1か3.2mm)で開けます。ただし、余り大きすぎると振動音が耳についたり、うまく回転しない原因になります。
また、軸受を入れる場合は、その軸受の外径か少し小さいドリルで開けると良いでしょう。例えば、3mm真鍮パイプを軸受にするときは、2.9mmで開けて細い鑢で少し穴を広げるか、3.0mmで開けます。3.0mmの場合、軸受をはめると嵌った感触はあるものの、少しゆるい場合があるので、瞬間接着剤などで補強すると確実です。ノーマルの「ミニ4駆」の様に鳩目を軸受にするときは1割くらい大きい穴にするといいと思います。

バリ取り

 穴あけがすんだら、穴の周りのバリをヤスリやカッターナイフの背で取ってしまいます。 裏側(ギアが接する側)のバリはきれいに取ってください。

 ギアの高さの設定は、組みたてる時に真鍮パイプや、細いストローなどを切って作ったスペーサーを軸に通す事で行います。

 ウォームギアを使う場合は、モーターの軸に付けるようにすれば、現物合わせで対処できて簡単なうえに、最初の段でまだ力も小さいので、ギアの負担も小さいです。


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